楽しみに待っていた『島ことばの絵本』が届きました。
ことの発端
ことの発端は2020年1月のこと。琉球箏を学んでくださっているNさんから「島のことばを残そう」というプロジェクトがあることを伺いました。
琉球の歌を学ぶ身として、この試みに大いに賛同した私は、心ばかりですが支援に参加させていただきました。そしてこの度、そのリターンとして絵本が送られてきたというわけです。
本当はもっと早くに完成の予定でしたが、このコロナ禍でなかなか思うように作業が進められなかったとのこと。それでも諦めずにこうして形にして届けてくださいました。
思いがこもった装丁
手にとってみて最初に感じたのは「なんて綺麗な装丁なんだろう」ということ。紙質がすごく良いんですね。絵の雰囲気とマッチして、あたたかな温もりが感じられるようです。
中を開くと。。
「島ことば」で書かれたお話に、日本語と英語の訳がつけられています。
島ことばを読んでも全くちんぷんかんぷん。琉球箏を習ったお陰でなんとなく意味のわかる〝単語〟はありますが、話の意味は全くわかりません。英語の方がよっぽどわかりやすい(笑)
そういえばダイビングを始めたばかりの頃に、一人で沖縄へ行った時のことを思い出しました。お店のおばぁと話がなかなか通じず困り果てましたっけ。あの時も英語の方がまだ分かると思ったものでした。^^;
発音が違う
巻末には、それぞれの島ことばの発音の一覧表が書かれています。
これを見ると、各島において発音の仕方が全く異なることがわかります。いわゆる「標準語」にはない音がたくさんあって、これを習得するのは相当難しそう。
「いま何もしなければ」なくなってしまう
今、琉球の島々のことばは「消滅危機言語」と言われているそうです。
そしてこの絵本は『「言語や文化の記録」として琉球のことばで語られる昔話を絵本のかたちで残し、同時に、絵本を楽しみながら島のことばを使うサポートをする』ために作られているとのこと。
「何かしなければ」と思っているだけでなく、こうして実際に行動に移し、形にするというのは本当にすごいことですね。
今回届いたのは、竹富島と多良間島の2冊でした。この後1月後半には、沖永良部島と与那国島の絵本が出来上がるとか。
プロジェクトの完了まであと少し。成功を心からお祈りしています。
コメント